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全てにおいて0,001%とほんの少しの可能性かもしれませんが、様々な危険と隣り合わせの中、人類は繁栄してきました。
そして、人類が壊滅する可能性がある中でも最も現実味があって遠くない将来絶対おこるのではとされているのが超巨大火山『スーパーボルケーノ』の噴火。
噴火といえば近隣の地域が被害を受けるイメージをお持ちかもしれませんが、このスーパーボルケーノは破壊力が桁違い。世界規模の気候変動などを起こし人類の存続が危惧されるほどの被害をもたらすという。
世界に7つある内の1つが日本に
噴火した際に世界的な被害をもらたすとされるスーパーボルケーノは全部で7つ。そして、その内の1つが日本に存在しています。
- トバ火山(インドネシア)
- タウポ(ニュージーランド)
- 薩摩硫黄島(日本)
- シャツキー海台(太平洋日本の南東)
- オントンジャワ海台(太平洋ソロモン諸島北)
- イエローストーン(アメリカ)
- セージア渓谷(イタリア)
聞き慣れない名前が多いかもしれませんが、硫黄島は日本、世界最大の火山とされるシャツキー海台に関しても日本の身近な存在と解釈して間違いないでしょう。
かつての破局噴火
破局噴火とは、地下のマグマが一気に噴出する事により壊滅的な被害をもたらす噴火で、噴火後に巨大なカルデラを作る事からカルデラ噴火とも呼ばれています。
これらの壊滅的な噴火を起こす可能性がある火山がスーパーボルケーノと呼ばれているのですが、過去には実際に噴火した事例があります。
鬼界カルデラ噴火
今から7,300年前に屋久島近くの海底で噴火した破局噴火。
当時、縄文時代だった日本は壊滅的な被害を受け近隣の縄文文化が1度滅びたとされています。
滅びたとされる理由は火山噴出物の下の層と上の層では全く異なった形式の土器が使われているからで、おそらく、1度滅びた土地に再び別の文化が行き着いたのでしょう。
阿蘇山カルデラ噴火
カルデラの中に市町村が存在するなど日本最大規模を誇るカルデラで有名な阿蘇山。
阿蘇山が噴火したのは合計4回で最後に噴火したのは9万年前とされています。当時の日本にはまだ文明がなかったのですが、この噴火は日本最大級とされており、富士山の形を変えてしまった江戸時代の宝永噴火の1,000倍の規模とされています。
宝永噴火といえば何百キロ離れた江戸にも火山灰が降り注ぎ咳など健康被害をもたらせたとされています。この1,000倍の規模となると日本中、世界中が壊滅的な被害を受けることでしょう。
世界にあるスーパーボルケーノ
それでは、世界に7つあるとされるスーパーボルケーノを詳しく見てみましょう。
トバ火山(インドネシア)
※地図を拡大縮小して場所を確認してみて下さい。
トバ火山は実際に最も人類滅亡の危機に追い込んだとされている火山。
過去に噴火したのは7万年前。この当時の破局噴火の規模は凄まじく広がった火山灰により地球の寒冷化を引き起こしホモ・サピエンスの人口は数千から1万人ほどにまで減ったとされています。
この火山が今でも噴火の可能性も秘めているというから気が気ではない。
1万人といえば村1つ分の人口ぐらい。世界中を探しても1万人しかいない環境は想像し難いものがあります。生き残った1万人は我々のルーツにもなるわけですね。
タウポ(ニュージーランド)
この地域では度々噴火を起こしており、130年ほど前にも150名が亡くなる大規模な噴火を起こしています。
2万6千年前には破局噴火を起こしたとされており、現在でもカルデラ湖としてその噴火の規模が確認できます。
薩摩硫黄島(日本)
日本国内唯一のスーパーボルケーノ。
最後に噴火をしたのは7,300年前で、雲仙普賢岳の何十万倍の規模であったとされている。噴火により半径100キロ圏内が埋め尽くされ焼きつくされたとされており、その規模の大きさが伺えます。
英国のマンチェスター大学のザイルストア教授が『最も危険な火山10』を発表しましたが、1位にランクインしたのはなんとこの硫黄島。選ばれた理由はマグマの隆起が4年に1mというペースを保ち続けており最も活発的で限界を迎えているのではと考えられるから。戦時中より17m以上隆起しているというから驚きです。
さらに、噴火をした場合、日本列島を25m規模の津波が襲うとされているのでさらなる災害が懸念されます。
シャツキー海台(太平洋日本の南東)
世界最大規模とされるタム山塊を有するシャツキー海台。タム山塊は2013年に発表されておりまだまだ調査が進んでいないのが現状。
海底にある火山は完璧には把握できていないという事でしょう。そういった意味では今後も大規模な火山が発見されるかもしれません。
また、日本列島もけして遠い位置に面しているわけではないので直接的な被害も懸念されます。
オントンジャワ海台(太平洋ソロモン諸島北)
オントンジャワ海台を地図で指定できなかったのでアイコンより500kmほど北になります。
最後に噴火したのは1億2,000万年前から1億2,500万年前と考えられており、1億立方kmのマグマが地球の1%を覆い尽くしたとされています。日本の20倍ほどの面積がマグマで覆い尽くされた計算になるのでまさに桁違いの破壊力だったのでしょう。
イエローストーン(アメリカ)
イエローストーンという名前には馴染みのある人も多いのでは。イエローストーン国立公園として現在は観光地化されているので行ったことのある人も多いかもしれません。
最後に噴火したのは64万年前で、当時の噴火では火山灰がアメリカ西部を覆い尽くしメキシコ湾にまで噴出物が達したとされています。太陽光を遮り当時の生態系にも大きく影響を及ぼした事でしょう。
さらに恐ろしいのは、現在もマグマが溜まっている状態で近い将来に噴火するのではと考えられているという事。
溜まっているマグマの量は9,000km3とされており、全てが噴出された場合は、地表の1%を覆い尽くしたとされるオントンジャワ海台の破局噴火にも匹敵するのでイエローストーン周辺だけでなく世界規模の気候変動が起こるものと考えられています。
ちなみに過去の噴火規模を見ると、アメリカ西部を覆い尽くしたイエローストーンでは2,500km3、トバ火山は2,800km3、タウポ1,170km3、薩摩硫黄島170km3。
硫黄島の噴火の規模が小さく感じるかもしれませんが、先ほど触れたように半径100kmは壊滅的な被害を受けており、けして小規模ではありません。もし今噴火がおきても壊滅的な状況になるでしょう。
セージア渓谷(イタリア)
※セージア渓谷の地図が表示できていません。実際はミラノの北西100kmほどの位置にあります。
最後の噴火は2億8000万年前とされており、詳細が分からない部分も多いようですが周辺の地形や痕跡から考え地球規模の気候変動を起こすほどの規模であったと考えられています。
一説には、セント・ヘレンズ山の1,000倍の規模だったとされている。セント・ヘレンズ山の噴火は、1.5kmのカルデラが形成され鉄道24km高速300kmが破壊された。
破局噴火対策
日本は、震災や台風などの自然災害が多い地域とされています。その為、他の国より非常食などを備え緊急時の迅速な対応にも慣れているかもしれません。
しかし、スーパーボルケーノの噴火にはこれらの対策では対応できません。もちろん、震災や台風も脅威ではありますが、破局噴火は世界的な気候変動を起こし人類を壊滅的な状況にまで追い込むでしょう。
まず、火山灰に空が覆い尽くされ気温が下がります。日光が遮られる環境では植物の成長も難しくなるでしょう。植物の成長が難しいと家畜の餌の確保もできず世界的な食糧不足が発生します。70億人とされる人類の食料を確保するのは不可能となるでしょう。
それに加え、日本の食料事情は世界に頼っているのが現状ですので厳しい状況が予想されます。
もし、生き延びる方法があるとすれば巨大な食料庫を作り5年分以上の食料と水の確保。空気の浄化装置なども必要になるかもしれません。個人の家庭に作るのは難しいし、国が率先してそれだけの規模の施設を作る事はないでしょう。
運任せではという事になるかもしれませんが、人類が繁栄しているうちに破局噴火が起こらない事を祈りましょう。生き延びる対策ができないのが現状です。
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