会社を辞める理由は様々ですが、退職後の事を考えておかないと「退職前にあーしておけば良かった。こーしておけば良かった」という事が出てきてしまうかもしれません。
ちなみに、筆者は2回の退職経験がありますが、1回目の退職では次の事を考えておらず、さまざま事で戸惑う場面がありました。
今回の記事では、これらの経験を元に退職前に行っておくべき事をまとめます。
退職前にするべき事や手続き
失業保険について確認
会社に所属していた場合、失業保険(雇用保険)に加入しているはずです。失業保険の受給条件は退職日より前の2年間のうち1年以上雇用保険に加入している事となります。
また、受給期間や受給金額に関しても年齢やこれまでの給料によって変わってきます。
年齢\雇用保険加入期間 | 1〜5年 | 5〜10年 | 10〜20年 | 20年以上 |
30歳未満 | 90日 | 120日 | 180日 | ー |
30〜34歳 | 90日 | 180日 | 210日 | 240日 |
35〜44歳 | 90日 | 180日 | 240日 | 270日 |
45〜59歳 | 180日 | 240日 | 270日 | 330日 |
60〜64歳 | 150日 | 180日 | 210日 | 240日 |
受給できる金額は、退職前の半年間の給料の60〜80%。
また、自己都合の場合は、3ヶ月間の待機期間があるのでその期間中は失業保険が受け取れません。
「退職後も失業保険がでるから安心」と考えていても思い通りの金額が受給できないかもしれませんので、
- 受給資格の確認
- 受給期間
- 受給金額
- 待機期間の有無
これらについて事前に把握しておきましょう。
待機期間中はアルバイト等をしても失業保険に影響を与えないので短期の仕事を事前に見つけておくのも有効な手段となるでしょう。
退職日を会社と相談
「会社を辞める」と決めていても思惑通りの日程で退職できるとは限りません。法律上は14日前までに伝えると決まっていますが、これはあくまでも法律上の話。いきなり14日後に会社を辞めますと伝えてもすんなりと受け入れてくれる会社は少ないでしょう。
辞めるとしても会社に迷惑をかけない形でわだかまりなく辞める方が双方にとってメリットがあるはずです。
辞める旨を伝えて、仕事の引き継ぎや後任人事などが済んでから辞めるのが理想となるでしょう。
必要な人材とされている場合は引き止められる事もあるかと思いますが、辞める意思の強い人を留めておく事はできません。
クレジットカードの作成
私が最も困ったのはこちら。無職の状態ではクレジットカードの作成はほぼ出来ません。
稀に審査の緩いカードもありますが、限度額が少なかったりと満足のいく条件での作成はできないものと考えておいた方がいいでしょう。
「クレジットカードの必要性は感じない」という人も多いかもしれませんが、作っておく事をおすすめします。無職の期間が長ければ長い程、物事を考える時間も多くなり、頭の中に様々なアイデアが浮かぶ事もあるでしょう。私の場合は、海外から物を輸入してヤフオクで売ろうと考えました。しかし、輸入にはクレジットカードが必要なんですよね・・。それまではクレジットカードの必要性を感じた事はありませんでしたが、無職では作れないという事に絶望した記憶があります。
必要性を感じていない人も“念の為”に作成しておきましょう。
保険や年金の切り替え
次の就職先が決まっている場合は必要ありませんが、これまで会社を通して払っていた健康保険や年金を切り替えなくてはなりません。多くの人が、月3万円前後の支払いをしなくてはならないので大きな負担となるでしょう。
また、健康保険に関しては、これまでの会社で入っていた保険を最大2年間継続できる“任意継続被保険者制度”と呼ばれる制度があるので、保険を継続するかそれとも国民健康保険に切り替えるかを考えておく必要があります。
継続する場合は退職後20日以内に市役所や役場で申請しましょう。国民健康保険に切り替える場合は、怪我や病気で病院を利用した時に、滞納分をまとめて支払っても問題ありません。
次にやる事を決めておく
次の仕事が決まっている場合は問題ありませんが、無職の期間は想像以上に精神的に辛い部分があります。おそらく、考える時間があり過ぎるのが要因です。その為、事前に次にやるべき事を決めておく事も重要となるでしょう。
学校に通ったり、資格取得に向けて勉強するのも有効な手段となります。
しかし、中には精神的に追い込まれて辞める場合もあり、次の事が決められない事もあるでしょう。そういった人は、読書に没頭するなどして時間を使ってもいいかもしれません。いずれにしてもやるべき事を作るべきです。
ハローワークの求人を見ておく
ハローワークの求人は、ハローワークに行かなくても自宅のパソコンなどで確認可能です。
次の就職先が決まっている状態で退職するのが理想かもしれませんが、なかなか思惑通りにいかない事も多いかと思いますし、少しゆっくりしてから就職したいという人も少なくないでしょう。
しかし、失業保険の受給期間は決まっています。受給期間内に思い通りの就職先が決まらない事も考えられますので前もって情報収集しておく事は有効な手段となるでしょう。
退職後に行う2つの事
離職票を持ってハローワークへ
失業保険を受け取る場合は、離職票が届き次第ハローワークに行く必要があります。
ハローワークに行くタイミングによって受給のタイミングが変わっていくので早めに行くようにしましょう。
離職票は退職後10日以内に発行される仕組みとなっています。もし、10日経っても発行されない場合は、会社に連絡をして催促するようにしましょう。
ハローワークの手続きについて詳しく⇒失業保険を最短で受給!認定日や待機期間、給付制限。流れを解説
保険や年金の切り替え
保険や年金の切り替えは、市役所や役場、区役所で切り替え可能です。
これまでの保険を継続する場合は、退職後20日以内に行く必要があり、1日でも過ぎると手続きできません。
継続しない場合は、急ぐ必要もありませんが、年金は滞納するほど支払いが苦しくなるので早めに切り替えたほうがいいでしょう。
住民税に関しても支払い用紙が郵送されてくるようになるので自分自身で支払う機会が何かと増えてきます。
最後に
事前に何をするべきかという事を把握しておくと退職後に戸惑う事なく行動できます。場合によっては急遽職を失う事もあるかもしれませんが、事前に退職が把握できる場合は、前もって準備を進めておきましょう。
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